IEAの新たな統計によると、世界のエネルギー供給構成は、脱炭素化に向けた世界的な取り組みが示唆するほどには変化していません。
天然ガスと原子力の重要性は高まっています。
再生可能エネルギーは、依然として世界のエネルギー供給に占める割合が非常に低いままです。
2020年は、気候変動対策にとっての転換点となり得ます。
コンコルドが初の無着陸大西洋横断飛行を行い、ウォーターゲート事件が大きな騒動となり、米国がベトナムから撤退し、石油危機によってガソリン価格が急騰しました。
当時は1973年でした。それ以来、多くのものが変化したと思われるかもしれません。
しかしエネルギー供給に関しては、驚くほど似通っています。国際エネルギー機関(IEA)の新たな統計によると、47年間で世界のエネルギー供給構成はほとんど変わっていません――特に化石燃料への依存度において。
1973年と現在の世界のエネルギー供給の最大の違いは、世界が石油への依存度を下げた一方で、石炭と天然ガスの供給は相対的に増加している点です。
実際、世界の石炭の需給は過去数十年にわたって拡大しており、アジア太平洋地域がその主要な牽引役となっています。2000年には世界の需要と生産の半分にも満たなかったこの地域は、2018年には需要の4分の3を占め、石炭供給量の73%も担っています。
世界のエネルギー供給構成における天然ガスの台頭
エネルギー供給構成における天然ガスの割合は6.8パーセントポイント増加しました。これは、発電や暖房などにおいて石炭の代替として、また温室効果ガス排出削減のための「移行」燃料として、その役割を拡大している可能性を示唆しています。ライフサイクルで見ると、天然ガスは燃焼時に、石炭と比べて二酸化炭素を3分の1から50%少なく排出します(IEAによる)。
その他の「よりクリーン」なエネルギー源に目を向けると、原子力発電は8パーセントポイント以上増加し、バイオ燃料および廃棄物は4パーセントポイント増加しました。
再生可能エネルギーの小さな割合
水力、風力、太陽光発電などの再生可能エネルギーを含むその他のエネルギー源の割合は増加していますが、化石燃料と比べると、世界のエネルギー供給構成に占める全体的な割合は依然として小さいままです。
これらのグラフは、2050年までの脱炭素化とネットゼロ排出の達成に向けて、今後取り組むべき課題の大きさを浮き彫りにしています。
この目標を支える政策は、再生可能エネルギー源による電化の推進から、水素の利用拡大、炭素回収技術の導入に至るまで、世界の多くの地域で実施されつつあります。
移行をリードしてきた欧州では、気候シンクタンクEmberによると、2020年上半期に、再生可能エネルギーが住宅や企業に供給する電力量が、初めて化石燃料を上回りました。欧州のエネルギーの5分の1以上は、太陽光パネルと風力タービンによって賄われ、デンマーク、アイルランド、ドイツがこの分野を牽引しています。
気候のための「グレート・リセット」
新型コロナウイルスのロックダウンに伴うエネルギー需要の落ち込みは、過去の傾向からより大きく脱却するための出発点となり得ます。
「グレート・リセット」は、世界経済フォーラム創設者兼会長のクラウス・シュワブ教授が呼びかけたもので、新型コロナウイルス流行前の現状に戻ることを避け、気候危機にはるかに積極的に取り組む機会を提供するものです。
IEAがは2020年に予想している、エネルギー需要の6%の減少および世界のCO2排出量8%の減少は、世界のエネルギー供給と地球の未来にとって決定的な転換点となり得ます。

